人気ブログランキング | 話題のタグを見る

赤城でヒメギフチョウを撮影しました

赤城でヒメギフチョウを撮影しました_f0372177_22560021.jpg
氷河期を生き残り、生きた化石とも言われるギフチョウは、原始的なアゲハチョウの仲間ということです。日本にはギフチョウとヒメギフチョウの2種が生息していますが、その生息域は明確に分かれているようです。その存在を知って、10年ほど前からギフチョウが見たいと思い、神奈川県の石砂山へ通うようになりました。今年も “吸蜜するギフチョウ” として紹介していますから、ぜひ参照してください。しかし、これまでギフチョウは毎年見られているのに、ヒメギフチョウを見ることが出来ないでいました。このため一度でも良いからヒメギフチョウを見たいという願望が、年とともに募るようになりました。今年こそヒメギフチョウを見たいと調べてみたところ、赤城山で保護する会が5月4日(日)に観察会を開催することが分かりました。10連休となった今年のゴールデンウィークの、後半戦のメインイベントは、この観察会に参加することとして計画をたててみました。
赤城でヒメギフチョウを撮影しました_f0372177_22560339.jpg
ヒメギフチョウはギフチョウより少し小さい体型であるようですが、明確な違いは後翅の後縁に並ぶ斑紋がヒメギフチョウは黄色なのに対し、ギフチョウはオレンジ色であるところです。今年撮影した “ギフチョウの交尾が撮れました” として紹介している写真と見比べるとよく分かると思います。
赤城でヒメギフチョウを撮影しました_f0372177_22560949.jpg
参加した5月4日の観察会は、赤城キャンプ場に集合して、赤城山塊のモロコシ山(標高1,183m)を往復するコースを歩きました。参加者は4〜50人くらいだったでしょうか。会長さん以下のメンバーから色々な説明を受けながら、目的を達成してくることが出来ました。
赤城でヒメギフチョウを撮影しました_f0372177_22561881.jpg
日本では、西日本にギフチョウ、東日本にヒメギフチョウが生息域を分けているとのことでした。ヒメギフチョウの分布は、大きく信州、東北、北海道に分かれているとのことで、赤城の個体は他に比べると大きい体型であるようです。
赤城でヒメギフチョウを撮影しました_f0372177_22562006.jpg
赤城のヒメギフチョウは、“赤城姫” の愛称で親しまれているとのことです。幼虫の食草はウスバサイシンというウマノスズクサ科の植物で、保護する会は下草刈りをして、その生育を守っているのだそうです。
赤城でヒメギフチョウを撮影しました_f0372177_22562367.jpg
これがヒメギフチョウの食草であるウスバサイシンです。ギフチョウが食草とするカンアオイは、葉が地面に張り付くように広がるのに、ウスバサイシンの葉は立ち上がっています。でも、暗紫褐色の壺状の花は、どちらも同じような形をしていました。

by coffeeto-p2 | 2019-05-30 06:00 | 自然
<< コルリの囀りが響きました 伊香保森林公園でキビタキを撮りました >>