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サシバが飛ぶ飛ぶ白樺峠

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また街の中に街頭宣伝の選挙カーが、投票を依頼する大音響を響かせながら、走り回るようになりました。衆議院議員選挙の幕開けですが、あの街頭宣伝の大音響を聞くたびに、思い出すのは我が家の愛犬チョコちゃんが、音に驚いて震えが止まらなくなったことです。
生まれて1年にも満たない頃だったと思いますが、伊豆の雲見温泉にペットも泊まれる旅館を見つけて、カミさんとともに旅行に出たのです。漁師町でしたから、美味しい魚料理を始め、刺身は4人分はあるんじゃないかと思うくらい出してくれる、大変サービスの良い旅館でした。夕食を食べていたところ、遠くから選挙カーの街頭宣伝が聞こえて来たのです。すると、それまで元気に走り回っていたチョコちゃんが、急に震え出しました。グッタリして立ち上がることもできません。その時は、街頭宣伝の音に怯えていたとは分からなかったのです。カミさんがずっと抱き抱えていましたが、食事を終えて寝る段になっても震えが止まりませんから、何か悪いものを食べて変調をきたしたかもしれないと、獣医に連れて行こうかとも思ったのですが、何分にも初めて訪れた田舎町で、それも夜遅くですからそんなこともできない状況でした。途方に暮れた状況とはそんなものかと思えるようでした。
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それから数ヶ月経って、自宅にいる時また選挙カーの街頭宣伝が響いて来ました。チョコちゃんにまたあの症状が出たのです。震えが止まらずうずくまっていました。この時になって初めて街頭宣伝の音響に怯えていたことが分かったのです。
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雷が鳴っても同じように怯えるチョコちゃんですが、あの頃に比べたら随分耐性がついたのではないかと思います。また選挙運動が始まりましたが、今回はどんなことになるでしょうか?
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前置きが長くなってしまいましたが、今回紹介するのは白樺峠で撮影したサシバの写真です。9月23日(土)から25日(月)にかけて、二泊三日の予定で山籠りしてタカ渡りを観察してきましたが、9月24日(日)はフィーバーとも言えるような状況となってくれました。
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当日の記録を確認したところ、2,000羽を超えるタカが渡っていきましたが、その殆どはこのサシバで、1,700羽近い数がカウントされていました。観察していると、多い時には100羽を超えるタカ柱ができていたと思いますが、鷹見台には歓声が上がるほどでした。
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この日使用したメイン機材は三脚に据えたオリンパス E-M1 + 300mmF2.8 + EC-20 (換算1,200mm相当)と、手持ち撮影用のサブ機材として E-M1mkⅡ + M.300mmF4 + MC-14 (換算840mm相当)でした。タカ渡りのフィーバーに私自身興奮しながら、気が付けばかなりたくさんの写真を撮影していました。
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ひと段落したところで、カメラのモニターを見ながら撮影した写真を確認してみると、どういう訳か被写体のキレが悪いのです。これまで他の野鳥を撮影していた時には、こんな事はなかったのにどうした訳だろう? でも何枚も撮影してもなかなか抜けの良い写真が撮れません。
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色々と自問自答していたのですが、それで気が付いたのが被写体ブレではないかというところでした。高速で飛翔する野鳥にシャッタースビードが追いついていないのかもしれない。それまで絞り優先モードに設定していましたから、シャッタースピード優先に変更してSSを1/1000秒以上にしたところ、今度は切れの良い写真が戻って来てくれました。
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SS優先モードに変更するまで3,000枚以上は撮影していたと思います。その殆どが被写体ブレを起こしていますから使い物にはなりませんでした。もっと早く気が付けばと思うと残念で堪りませんが、大変良い経験を積ませてもらったと思います。

by coffeeto-p2 | 2017-10-12 06:00 | 自然
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