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尾瀬沼周遊~その1

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♬夏が来れば思い出す、はるかな尾瀬とおい空...♬ と歌われている尾瀬には、もう20年近く前になりますが、友人らと戸倉からシャトルバスに乗り、鳩待峠から入って尾瀬ヶ原を歩いてきたことがありました。でも尾瀬沼にはこれまで足を踏み入れたことがありませんから、一度は訪れてみたい憧れの場所の一つとなっていました。自然のままの姿が保護されていて、人の手があまり入っていない静かな環境ですから、その中にどっぷり浸かって、自然観察を楽しんで来たいと思います。今回は山歩きを兼ねて訪ねてみることにしました。
尾瀬沼に入るには、桧枝岐村の御池からシャトルバスを利用して沼山峠から歩くコースが一般的です。また、大清水から三平峠を越えて入るコースや、健脚の人は尾瀬ヶ原を抜けて沼尻川沿いに入ってくることもできます。今回私が選んだコースは、桧枝岐村の七入駐車場から沼田街道と呼ばれる山道を抜けて沼山峠まで登り、そこから尾瀬沼へ下るコースをとることにして、尾瀬沼湖畔の長蔵小屋に予約を入れました。
コースタイムを見ると、七入駐車場から沼山峠までが3時間、沼山峠から尾瀬沼までが1時間の合計4時間が標準コースタイムとなっています。朝一番に登り始めれば昼頃には尾瀬沼に到着できそうです。尾瀬沼一周のコースタイムは3時間となっていますから、余裕をもって午後4時前には山小屋に到着できそうです。
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今回尾瀬沼を訪問したのは8月の第1週末のことでした。スタート地点の七入駐車場まで、我が家から車で4時間以上かかりますから、8月7日(月)に夏休みをとって三連休とし、8月5日(土)は移動日として七入駐車場で車中泊をすることにしました。
途中にあった “道の駅たじま” でゆっくり休憩をとり、夕方到着すると駐車場入口に、このオオウバユリが道標のように待ち構えていました。
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ここが七入駐車場です。赤い屋根の建物の向こう側は、有料のオートキャンプ場となっていました。手前が無料の村営駐車場になります。
管理人さんは親切な方で、キャンプ場のトイレを利用させてくれました。
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ここが尾瀬沼へと続く登山道の入口です。脇の標識には “尾瀬自然観察の森遊歩道” と表示されていますが、ここからが地図に表示されていた、いわゆる沼田街道になります。
朝一番の爽やかな空気の中、ワクワクしながら足を進めました。
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登山道を進むと、間もなくこのヤマオダマキの花が出迎えてくれました。夏の山を彩る定番の山野草ですね。もちろん素通りは出来ません。その姿をカメラに収めてから足を進めます。
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白い花穂を並べていたこちらはオカトラノオです。これも登山道に入ってすぐのところに咲いていました。
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この日の気温はそんなに高くはなかったと思いますが、湿度が高くて歩いていると汗が噴き出してきました。少し開けた草原に出ると、ヨツバヒヨドリの花がたくさん咲いている群落がありました。
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ちょっと薄暗い登山道を登っていくと、見慣れない形をした植物を見つけました。これは何でしょうか? 初めて見るものかと思いますが、どうやらギンリョウソウになるのではないかと思います。花が咲いた後の実を付けた状態なのでしょうか?
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これはガクアジサイでしょうか、それともヤマアジサイでしょうか? タマアジサイというのもありますね。私には識別するだけの知識がありません。ご存知の方がいたら教えてください。
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沼田街道の登山道を2時間ほど登ったところに、この抱返ノ滝の標識が立っていました。せっかく登ってきたわけですから見ないわけにはいきません。小道を少し下ってみたところ、この滝が見えました。
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鬱蒼とした樹林帯に覆われた登山道の脇に、白くて小さい花が群落を作って咲いていました。ツルアリドオシですね。あまり花の多くない環境でしたから、これだけたくさん咲いていると、思わず足を止めて見入ってしまいました。
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朽ちた倒木の上に、オレンジ色の枝を広げた小さい菌類を見つけました。まるで海の中のサンゴの枝のような形をしていますが、名前も分かりません。こんなのを見るとどうしても写真に撮っておきたくなります。
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汗を掻きながら3時間の山道を登ってきたところで、やっと沼山峠の山の駅の建物が見えてきました。御池からここまでシャトルバスに乗って来るのが一般的なルートになります。でも、今回は山登りを兼ねての訪問になりますから、汗を掻きながら登ってくるのが目的でもありました。
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沼山峠の登山道のすぐ脇で、こんな小動物を見つけました。ノロノロと動いていたと思ったら、草の根もとで眠り込んでしまったのです。これはヤマネですね。私は初めて見る動物です。でも、寝入っていましたから、こんなに近くから近接撮影することが出来ました。
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これも沼山峠で撮影したものですが、ハナニガナの大群落でした。見事な眺めでしたから、思わずカメラを向けました。上のヤマネの写真を撮影したのも、このハナニガナの大群落のすぐ脇でした。
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沼山峠の山の駅でゆっくり休憩をとり、行動食を食べて栄養補給をしました。お蔭で元気回復しましたから、尾瀬沼に向かって足を進めると、そこに咲いていたのがこのゴゼンタチバナの花でした。
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沼山峠から少し登山道を登ると、間も無く尾瀬沼へ向けて下りの道になりました。木道が整備されていますから、歩きやすい道でした。日当たりの良い登山道脇に咲いていた、これはアザミの仲間のジョウシュウオニアザミです。
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登山道を下り切ると、そこに広々とした大江湿原が広がっていました。花の最盛期は6月から7月にかけてのことだと思いますが、それでも色々な花が咲いていて、楽しませてくれました。
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大江湿原の中は、色々な花が咲いていましたが、これもその一つでたくさん見られたノアザミの花です。
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ワタスゲも見られましたが、その数のなんと少ないことか、花の咲く大江湿原として名前が通っているようですが、ワタスゲに関しては期待外れといった感じでした。
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こちらはカラマツソウです。この花も、湿原のところどころで咲いていました。ワタスゲより多く咲いていたかもしれません。
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広大な大江湿原を進んでいくと、やっと尾瀬沼の湖面が見えて来ました。やっと憧れの尾瀬沼に到着することが出来ました。私にとっては、感無量の眺めです。
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まだまだ続く大江湿原の中に、このワレモコウの花も咲いていました。花穂の上の方から開花しています。咲いたところは鮮やかな紅色で綺麗でした。
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大江湿原の中を流れる川のほとりに、黄色い花の群落がありました。これはオタカラコウでしょうか。緑一色の湿原の中で、ここだけは黄色の花畑が広がっていました。
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お昼少し前には、本日の宿泊場所である尾瀬沼の長蔵小屋に到着しました。この日の天気予報は曇りでしたが、時折晴れるとすごく暑くなって日陰が恋しくなります。湖畔の日陰にあるベンチでお昼ご飯を食べて、午後からは尾瀬沼一周のハイキングをして来たいと思います。

by coffeeto-p2 | 2017-08-18 06:00 | 自然
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